麻を着る
目次
衣服に使われる麻
麻の繊維は丈夫で通気性、吸水性に優れているため、湿度の高い日本の春夏に適した素材としてたくさんのアパレル製品に使用されています。
麻の種類は全部で30種以上と言われていますが、衣料に使用されるのは主にリネン(亜麻)、ラミー(苧麻)、ヘンプ(大麻)、の3種類です。
しかし、家庭用品品質表示法上で麻という表現が許されているのはリネンとラミーのみであるため、ヘンプの繊維が使われている洋服には「植物繊維(ヘンプ)」という表記がされています。
麻の繊維の特徴
リネン、ラミー、ヘンプに共通する特徴は、
・通気性があり涼しい。
・吸水性、吸湿性があり蒸れにくい。
・発散性がありカビが発生しづらいため、衛生的。
・耐久性があり薄くても丈夫。
という4つの点です。
だからこそ、日本の蒸し暑い春や夏のオシャレにピッタリなんですね。
独特のシャリ感のある肌触りも好き嫌いは分かれますが人気の秘訣です。
また、麻繊維は弾力が乏しく、シワになりやすいという欠点がありますが、その独特なシワが味わいとなり、少しこなれた雰囲気を出します。
また、最近ではコットンとの混紡素材を使用することで、シワになりにくい洋服も作られているので、どうしてもシワが嫌だという方でも麻繊維のファッションを楽しむことができますよ。
リネン(亜麻)の特徴
現在、日本で最もポピュラーなアパレル素材として、シャツや肌着、ソックスなどに使用されています。
ヨーロッパでは4,000年以上前から高級素材として洋服に使われていたそうです。
日本で使われるようになったのは、明治時代に入ってからで、それまではラミーやヘンプのほうが麻素材として主流でした。
麻と聞くとガシガシとした質感があり着用すると肌がチクチクとするため、敬遠される方もいらっしゃると思います。
しかし、リネンは他の麻に比べて細く短い繊維のため、着用してもチクチクせず、しなやかで柔らかな質感なのです。
また、リネンは他の麻繊維に比べると光沢がないため、カジュアルな服装に重宝されます。
ラミー(苧麻)の特徴
日本では、ラミーはリネンよりも古くから使われていました。縄文初期の遺跡から発見されたり、万葉集や日本書紀にも記述があるなど、ラミーは古くから日本人の生活に馴染み深い植物なんです。
繊維としての特徴はリネンと似ていますが、リネン以上にシャリ感が強く、涼感も天然素材の中でも断トツに優れてるので、やはり夏の衣料にピッタリの素材と言えます。
また、独特のコシがありシワ感がつよいリネン以上に好き嫌いの分かれる素材かもしれません。
光沢感が非常に強いため、シャツなどに使用すれば、上品な大人の雰囲気を演出できます。
ヘンプ(大麻)の特徴
前述したように、家庭用品品質表示法上では「麻」と呼べないヘンプですが、リネンとラミーの良いところどりした非常に優れた繊維だということをご存知でしたでしょうか。
抗菌性、吸水性、発散性、シワになりにくさ、紫外線防止の点でリネンやラミーよりも優れています。
| ヘンプ | リネン | ラミー | |
|---|---|---|---|
| 抗菌性 | ◎ | △ | ◯ |
| 吸水性 | ◎ | ◯ | ◎ |
| 発散性 | ◎ | ◯ | ◎ |
| シワになりにくさ | △ | × | × |
| 紫外線防止 | ◎ | △ | ◯ |
| 着心地 | △ | ◎ | △ |
また、環境問題が叫ばれている現代で、ヘンプは持続可能でエコロジーな植物としても大変注目を浴びています。
・害虫に強いため、農薬を使わなくても栽培ができる。
・降水量が少ない地帯でも栽培できるため、砂漠化の抑制に役立つ。
・CO2の吸収効率が木材より高く、地球温暖化の防止に役立つ。
などの特徴を持つため、ヘンプ素材を使用することで、間接的に地球の環境問題の解決に関わることができるんです。